ノンジアミンカラーとは

2017/11/19
ノンジアミンカラーの画像

2年ほど前からでしょうか。

カラー剤のジアミンでかぶれる人が増えていると言うニュースが話題になったのは。

当時はうちもNHKから取材依頼が来たくらいです。

そして今も増え続けていることは事実です。

まさか自分がそうなるとは思わなかった。

なってしまったほとんどの方がそうおっしゃいます。

たとえ何百回、何千回とカラーをやって平気だった人でも、全ての人にそうなる可能性があることは知っておいてください。

さて、このジアミンですが、ほとんどのカラー剤に使われているものは正確に言うとパラフェニレンジアミンと言う種類のものです。

これにかぶれる人が多いと言うことですね。

もちろんカラー剤には他の成分も含まれますから、それに反応する方もいます。

ただ、統計的にジアミンにかぶれる人が多いことから、カラーはジアミンが悪いと言うイメージだけが定着したんですね。

そうなると、不安に思う方は、何かジアミンが入っていないカラー剤はないかしらと探す訳です。

そこで出てきたのがこのノンジアミンカラー。

読んで字の如く、ジアミンが入っていないカラー剤です。

では一体どんなカラー剤なんでしょう。

単にジアミンが入っていないと言う点では、ヘアマニキュアもトリートメントカラーもヘナ等の植物性染料もノンジアミンカラーと言うことになります。

実はこのノンジアミンカラー、

ジアミンが入っていない酸化染料にあたります。

酸化染料とは一般的にヘアダイと呼ばれているもので、染料とアルカリ剤の1剤と過酸化水素の2剤を混ぜて塗るタイプのものです。

マニキュアやトリートメントカラー、ヘナなどは髪の表面に付着するだけで、洗えば取れていくカラーなので、刺激は少ないけど、持ちは悪いカラーと言うことになります。

一方、酸化染料は色素がキューティクルの隙間から内部に侵入して、粒子が2つくっ着くことによってキューティクルの隙間より大きくなるから出られなくなる。

これが永久染毛と言われている理由です。

ジアミンも染料として使われていますが、特に白髪染めの場合、全く色素がないところに褐色系の色素を多く入れて行かなければいけないので、他の染料に比べ、ジアミンが有利と言う事で多くのメーカーさんがこれを使っているわけてす。

一方ノンジアミンカラーは他の染料は使ってますが、ジアミンは使っていません。

なので、暗くする作用はありません。

わかりやすく言うとおしゃれ染めのみ対応していると言うことになります。

ところがです、うちにご相談に来る方の中にはノンジアミンカラーで白髪染めをしている方もいらっしゃるんです。

で、お悩みは、頭皮は問題ないんですけど、持ちが悪いんですよね。

あぁ、それは持ちは悪いと思いますよ。

なぜってノンジアミンカラーは白髪染めには対応していませんので。

あれはHC染料を混ぜて白髪に色を入れてるだけです。

 HC染料とはトリートメントカラーなどに使われている染料で、イオン吸着で髪の表面に付着するだけの染料です。

当然洗えば落ちてしまうので持ちは悪いです。

似たものにヘアマニキュアがありますが、こちらは塩基性染料と言う物になります。

どちらもイオン吸着によって髪の表面に付着させるものですが、違いはプラスでくっ着くかマイナスでくっ着くかの違いです。

髪は弱酸性ですので、プラスでくっ着くHC染料の方がキューティクルを開かないから傷まない。

これがトリートメントカラーの名前の由来です。

キューティクルを開いて中に染料を入れる酸化染料にキューティクルを開かないから傷まないと言っているHC染料を混ぜるなんて、何を目的にしているやら、私には理解しがたいです。

どんなカラー剤を使っても必ずリスクは伴います。

まずはあなたが求める物の優先順位を決めて下さい。

デザインや色味を優先する。

色持ちを優先する。

肌に対して影響がない物を優先するなどです。

その上で一番リスクの少ないやり方で染める事が大切になってきます。

とは言っても何が一番自分にとっていいのかわからない人も多いでしょう。

そんな時は是非ご相談ください。

あなたが本当に納得いただけるように、いくつかご提案させて頂きますので。